亀津建築では土壁を施工することをお薦めしています。
昔からの土壁に高断熱工法を加えることで、断熱だけの夏涼しく冬暖かいだけではない心地よく快適な暮らしを得られます。
快適さを追求したらなくてはならない素材でした。
エネルギーを使わず、
ずっと働いてくれる
土壁には調湿性能、蓄熱性能があります。また、近年では土壁を用いることで構造の耐震強度を高めることも研究によりわかってきています。壁の中で、まったくエネルギーを使わず快適な空間にしてくれる土壁。その性能は年数による劣化の心配もありません。 こんな素晴らしい素材は他にはないのではないでしょうか。
土壁の調湿性能は、梅雨時や夏の湿気を吸収してくれます。
その効果は梅雨時でも室内で洗濯物がしっかりと乾くほどです。
家じゅうの壁が湿気を調整してくれることでエアコンに頼りすぎなくても快適な空間にしてくれます。
冬場は逆に空気を潤わせてくれます。湿気を吐き出し乾燥しすぎることを防いでくれます。
そして、しっかりと断熱された土壁の家は蓄熱性能を魔法瓶のように存分に発揮してくれます。冬はゆっくりと熱を蓄え、ゆっくりと輻射熱を放出し快適な空間を維持してくれます。夏は土壁が蓄えた湿気の気化熱でひんやりと保ってくれます。
土壁の弱点は断熱と気密です。昔の土壁の家が寒いと言われたのもこの二点の為です。
熱伝導率(W/mk)の実験により、土壁は0.62~0.69W/mkで、グラスウール10Kの0.05に比べると10倍以下の断熱性能しかありません。
また、乾燥させる時にできる柱と土壁の間の隙間などから気密性もほとんどありません。
土壁の外に断熱材を気密性に注意し施工することで、外部の日射や気温、隙間風などによる室内空間への影響を断ちます。
そうして初めて土壁の性能が発揮できる環境ができあがります。
亀津建築では、透湿気密工法により材料の呼吸を妨げない家をお作りしています。
永く暮らす家だからこそ、自然な素材で作り、安心して暮らせることが大切だと思います。亀津建築の家は全て地域で採れる材料から地域にあった工法、素材が呼吸できる工法で造ります。
東濃地方は古くから陶磁器や瓦などの窯業が盛んであることから良土がたくさん産出されます。その土を使い、スサと砂を混ぜ、発酵させます。しっかり発酵させ、強度、粘度がでた土を壁につけます。
土壁は湿気を吸ったり吐いたり、呼吸します。木材も呼吸してくれます。その呼吸を停めない家にすることで、室内を過ごしやすい環境に保ってくれます。化学物質を含まない空気は長く暮らす上でも安全です。
そして、家が役目を終えた時にはもう一度練り直し、壁土としても利用できます。もちろん、土にも還る。そんな素材で造る家です。 再生が可能で、地球に還ることのできる数少ない素材。
家族が安心して暮らせる家つくりには、欠かせない素材だと考えます。
土壁の施工法は地域によって様々な違いがあります。その地方の土の性質や気候風土に合わせた技術が培われてきたからです。
土壁の持つ性能が科学的にも研究され、見直されてきた現在でもその技術を継承した職人さんは年々減ってきています。
地域に根付いた伝統技術を利用することで地域の職人の仕事が生まれ、活性化する。そして伝統技術が継承されていく。
亀津建築が土壁にこだわり続けるもう一つの理由です。